こんばんは!
だんだん花粉の季節になってきてノドがイガイガしちゃう、タロット占い師の一宮ゆりです。笑
風邪をひくときも大体ノドからくるので、声が全くでなくなることもしばしば( ;∀;)
空気清浄機を移動するたびに持ち歩いて、とにかく声が出なくなるのだけは阻止せねばっ!
皆様も体調管理にお気をつけて、お身体大切になさってください(*^^*)
さて、今回は大アルカナ考察の第3弾。
私が一番手ごわいと感じている「女教皇」を考察してみたいと思います。
このお方はけっこう謎が多く、ハウツー本でも内容が統一されていないフワッとしたカードです。
それもそのはず。
このカードは宗教色がとっても強く、日本人にはあまり馴染みのない歴史的背景があります。
今回はカードの解釈はそこそこに、宗教的なお話しをメインで書いてみようと思います。
それでは早速いきましょう(*‘ω‘ *)
女教皇の基本的な解釈とキーワード
《描かれているモチーフ》
人物
実在した女教皇ヨハンナがモデルと言われている。
胸元の十字
薔薇十字又はケルト十字説あり
2本の柱
黒い柱にある「B」は「ボアズ (Boaz)」で「力をもって」という意味があり、白い柱にある「J」は「ヤキン (Jachin)」で「主が賢く建てる」を意味する。
キリスト教の信仰を表す「ソロモンの2本の柱」がモデルとなっている。
持っている書物
ユダヤ人の聖書トーラー(TORAH)
モーセ五書のこと。
学問で高い知識を得ていることを表す。
老若男女にその教えを広めるための教科書の役割。
ザクロとヤシ
ザクロは女性の象徴、ヤシは男性の象徴。
配置はセフィロトの樹。
三日月
女性性の象徴。陰の要素。動と静で言えば静。
※大アルカナで女性性を司るカードは「女教皇」と「女帝」のみ。
女教皇は潜在意識や目に見えない存在を意味し、女帝は実質的な実りや豊かさを示す。
《基本的なカード解説》
知的で冷静な判断力を持っている。
蓄えられた知識により正しい判断を下し、主の力をもって建てられた柱の間に鎮座していることから、神の意を伝える神聖な存在として描かれている。
ただ、宗教観の強いカードなので日本人には馴染みがなく、女性の精神性をメインに解説されることが多い。
キーワード
《正》知性・理性・論理的・神秘・無意識・じっと待つ・的確な助言
《逆》神経質・ヒステリック・冷酷・批判的・知性に欠ける
正位置の場合はポジティブな意味合いが強く、豊富な知識から冷静に判断できることを意味します。
逆位置の場合はネガティブな意味合いが強く、感情的になったり間違った判断を示唆します。
※昔は間違ったアドバイスや占い結果って意味がつけられていたこともあります
女教皇は宗教観が色濃く出ている珍しいカード。
タロットカードの絵柄は基本的に抽象的なものが多いですが、この女教皇だけは「TORAH」と書かれた教典を持っています。
ユダヤ教の律法が書かれた書物で、現在でも生を受けた者の教科書としてユダヤ人だけではなく世界中で読まれ研究されています。
上の画像の、本を持った男性はモーセ様。
聖人として知られ、モーセ五書を作った人として知られています。
モーセさんは「モーセの十戒」の方が有名かも。
モーセ五書は聖書の最初の5つの書。
「創世記」「出エジプト記」「レビ記」「民数記」「申命記」のこと。
このモーセ五書のことをトーラーと呼び、女教皇さんが大切そうに抱えている教典を指します。
神話や歴史など壮大な物語から、食生活や子育てなど日常生活に至るまでの細かいルールがたっくさん書かれています。
これをユダヤ人に幼い頃から学ばせ、ルールを徹底させることで国民が一体になることを目指しました。
(この辺のお話しは専門的過ぎて、私もタジタジになっちゃうからサラッと書いておきます。笑)
そして、その教育の場や祈りをささげる場として、エルサレム神殿が建てられ現在に至ります。
女教皇さんが描かれている場所はエルサレム神殿と言われていて、ユダヤ教の教えを携えている神官にも見えてきますよね。
神秘や法律を司る女教皇さん。
その背景はとても重厚な歴史があり、カードゲームとして扱うにはちょっと恐れ多いなって思ってしまう。
女教皇に対する私なりのあるある。
学生時代からこのカードの一番の印象は「すっごく読みづらい」です。笑
昔はシャッフルで出てきてもその存在を無視してたな。笑
深く読んでもキーワードが頭に出てこない。
「知的」「論理的」「神秘」ときても、だからなに?って感じで後に続かなくて。
他のカードと上手に意味が混ざらないから、もう一枚補足を引いて読んでいました。
頭が良いよってだけで解釈の幅が無いなって思ったりもしたんだけど、このカードはそもそも教えを説いているカード。
既にお伝えしましたが、女教皇の持つTORAH(トーラー)は、教育を重んじるユダヤ教の教典のひとつ。
成人男性が抱えるほど大きなものも多く(画像参照)、膨大な知識が詰め込まれた書物です。
なので、学生の頃は女教皇さんを「知らないことを教えてくれる人」として最初はリーディングしていました。
やがて「賢い女性」と読むようになり、今では「秘密を抱える人」が私の決まり文句になっています。
この秘密ですが、トーラーは小さな子供から女性まで誰でも読める教科書のようなものなので、隠しているってわけでは無いんですよね。
ただ、何度も実践で女教皇さんを読むうちに、言わなくても良いことをわきまえている人という解釈に行き着いたんです。
すると意味が繋がるようになってきて。
知識も豊富で賢い女性は、必要な時に必要な言葉を人に与えます。
それはヒントを渡して本人に考えさせるためでもあり、迷いのある人を良い方向へ導く為でもあるんじゃないかって思うんです。
1から10まで教えてしまっては本人の成長の妨げになってしまう。
しかし、相対する人にしたら全部教えてほしい。
その方がラクだから。
読んでる私もラクだから。笑
でも女教皇さんは、膨大な知識の中から適切な助言しかしません。
なのでここ10年くらいは「秘密を抱える人」が私の中で定着しました。
ゆえにミステリアスや賢い人というキーワードがついているって解釈しています。
トーラーについては調べるとぐわぁって出てくるので、モーセ五書も読み始めると面白いですよ(*^^*)
最後までお読みいただきありがとうございました。
私は女教皇さんが出てくると「なんか見られてる!」って感じてちょっと怖いです。笑
しっかり頭の中にある引き出しを探しなさいよと言われてるみたいで、ぐぬぬって見つめちゃう(; ・`д・´)
これも私的あるあるかな。笑
ではでは。